|
| Day.54-2002.09.5 |
Day．53へもどる |
ケアンズ最終日。私達が向かったのは、“キュランダ（Kulanda）”。ケアンズ近郊にある、自然と芸術の詰まった小さな町だ。
キュランダに行くには、主に2通りの方法がある。一つはバスなどを利用して車で行く方法。所要時間は約30分。そして一つは、観光列車で行く方法。所要時間は何と2時間弱！ しかし、途中に見える景色の素晴らしいことから、特に観光客には人気の交通手段だ。
 |
| 1.大きなカーブを進む列車 |
保正家が列車を選択したのは、言うまでもない。
ゴトゴトと揺られる事2時間。途中、列車の先頭と最後尾がお互いに見えそうなくらいなカーブがあったり、滝を見るために一旦下車したり、菜津子にとってはワクワクするような時間が過ぎていった。その間の猛はというと、、、見事なくらいカメラマンに徹していたのだった。
 |
| 2.情緒漂う車内 |
キュランダに到着した私達は、早速散策を開始した。
 |
| 3.熱帯植物に囲まれた、クランダ駅 |
ガイドブックによると、ここは芸術家達が出店しているマーケットが有名らしい。何か面白いものが見つかるかと、私達はワクワクしながら歩き始めた。
―５分後。
ここのマーケットは、芸術家を発掘しようという気持ちとか審美眼のある、お金持ち向きだと気付いた二人。
日や時期によって異なるのかもしれないが、この日マーケットに並んでいたものは、びっくりする位値段の高いものばかり。しかも私達ときたら、芸術を理解する心を持っているとは、お世辞にもいえない。
高い値段の付いた芸術品の前で、頭を悩ませるばかりだったのだ。
そんな中でも、写真となると少し好みというものがはっきりしている。私達はあるギャラリーで素敵な写真を見つけた。うまく表現できないけれど、この写真の向こうに広がる風景や世界を想像させてくれる、素敵な作品だった。
当然、写真に感動したのと同じくらい、びっくりするような値段が付いていたのだが。
昼食後、私達は熱帯雨林を散策した。
ケアンズは、熱帯に属する。同じクイーンズランド州にあるとはいっても、距離にして 約1,700km離れているし、緯度は10度ほども違う。気候が違うのは当然なのだ。
 |
| 4.、緑に囲まれた道を往く |
初めて足を踏み入れる熱帯雨林。見たことの無い、青々と光る葉が大きく広がっていた。高くそびえる木々。湿度はかなり高いのだろうけれどそれを感じさせない。
鳥の鳴き声や風の音。静かなにぎやかさとでも言おうか、そんな中を私達はゆっくりと歩いていた。
暢気に歩く菜津子の横で、猛は何か目に見えないものに狙われているような不安を抱え続けていた。
“ガードはしてるし、注意もしているけれど、油断ならない”その相手とは、もちろん、あのサンドフライである。
湿気と気温。いかにも彼らの出没しそうな雰囲気ではある。
何度も何度も虫除けを塗り重ね、肌の出ているところを常に気にしながら、猛はこの散策を無事終了した。
 |
| 5.帰りの列車には、カラフルなペイントが施されていた |
ケアンズ最後の夜、私達は２ヶ月ぶりにある友人と再会した。ゴールドコーストで知り合い、その後メルボルンで再会しお世話になった、みどりちゃんとタケだ。彼らは、ケアンズに移動してきていた。
思いがけず再再会を果たす事のできた私達。この夜バスでケアンズを発つ予定だったので少し慌しかったけれど、お互いのその後を報告しあい楽しい時間を過ごした。
この日の深夜、私達はタウンズビル行きのバスに乗り込んだ。まさかこの晩が、保正家にとってかけがえのない存在との最後の夜になるとは夢にも思わずに・・・。 |
| Day55へ |
|
|
|
