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Day.8 -2002.07.21 |
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朝9時に起床して、まず洗濯。ほとんどのバッパーに、コイン式の洗濯機と乾燥機が設置されているので、旅行中の洗濯には苦労しない。庭やベランダのような所に物干し場はあるが、多くの人が乾燥機を使う。理由は2つ。出発前の荷造り前に洗濯する人が大半なので、少しでも早く乾かしたいから。そしてもう一つの理由は、物干し場に干しておくと、誰かが持って行ってしまうから。日本では考えられない、本当の話なのだ。
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近代的な建物と、歴史的な建物が同居している街。
メルボルンと同じように、アデレードもイギリスの影響を強く受けている |
確かに日本より治安は良くないかもしれないけれど、他人の洗濯物を取ってしまうことが、完全に悪意によるものとは言い切れないのが、オーストラリアの面白いところだ。取ってしまう人の中には、本当に自分の物だと勘違いする人も多い。そしてちょっとサイズが違うかなと思いながらも、着続けるのだ。
ここのバッパーには、圧倒的に日本人宿泊客が多く、また私達が3泊するということもあり、物干し場に干すことにした。少し不安だったけど、結果的には全ての洗濯物が無事だった。
洗濯を待つ間、朝食を食べることにした。多くのバッパーでは、無料で朝食を提供している。といってもツアーの朝食と同じく、シリアルと牛乳、コーヒー・紅茶、良いところではパンががテーブルに置かれているだけだけど。ここのバッパーには残念ながらシリアルしかなかったので、ごくごく簡単に朝食を済ませることにした。
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メルボルンと同様に、アデレードも路面電車が活躍している |
今日の予定は、ずばり市内観光、のはずだった。ところが、思いがけない伏兵が私達の足を止めてしまった。“漫画”である。しかも猛が幼少の折から愛読し続けてきた、“こち亀”だったのだ。実は昨夜、談話室の本棚に本があるのを見つけてしまい、夜遅くまで読み続けていたのだ。親日派のバッパーだけに、日本の本の品揃えが良く、“こち亀”だけで20冊ほど。わずかな間とはいえ日本語から離れている身には、これ以上ないお友達だった。
日本語の本というのは、オーストラリアでは貴重である。食料品は送ってもらうことができても、本となるとそう簡単には頼めない。遊びに来る友人に頼もうと思っても、重さを考えるとなかなか頼みにくい。シェアで入った部屋に日本語の本が置いてあると、本当に幸せな気持ちになるのだ。日本にいたら絶対読まないような本でも、オーストラリアにいたらきっと読破するに違いない。
2人とも手にした本を途中でやめることができず、気がつけば午後2時!!!その時のショックといったら、、、慌てて出かける準備をした。まず向かった先はスーパーマーケット。何が何でも最初に行かなければいけなかったのだ。この日は日曜日。オーストラリアでは、週末は夕方5時から6時くらいにお店が閉まってしまう。最近、24時間営業のスーパーもわずかに出始めたけど、基本的には早く閉めてしまう。だから、観光に出かける前に、どうしても食材を買いに行く必要があったのだ。
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博物館の隣に建つ、戦没者慰霊 |
オーストラリアに来て一番びっくりしたのがクリスマス。どこのお店も見事に閉まっていた。観光大国であるオーストラリアで、あろうことが大型免税店までがシャッターを閉めているのにはびっくり。ただし、アジア人経営のお店は、当然のように営業している。
無事お買い物を終えた私達が向かったのは、“南オーストラリア博物館(South
Austaralia Museum)”。入館料は無料。ここで印象的だったのは、アボリジニの人々に関する資料の多さ。歴史や文化のほかに、最もアボリジニが多く居住しているというケープヨークの様子なども展示されていて、見ていて少し辛い気持ちになるものもあったけれど、これがオーストラリアのもつ一面なのだと実感した。
興味深い博物館を訪れた私達だったが、少々急ぎ足で回らなければいけなかった。博物館に入ったのが既に4時過ぎ。博物館は5時に閉まる。もっともオーストラリアのお国柄というか、まだまだ沢山の入館者がいたので、それほど焦ることなく全ての展示物を見ることが出来たのは、ラッキーだった。
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短い散策の間に見つけた、お尻好きにはたまらない?
ゴミ箱をあさる豚の彫刻 |
受付に預けてあったスーパーの袋を受け取り、30分程の道のりを歩いてバッパーに戻った。ちょうどご飯時。夕食にしようと思ったが、キッチンは満員。アジア人宿泊客が多いだけあって、ご飯を無料サービスしていて、みんな炊飯器に突進していた。夕食の時間をずらすことを決めた我が家も、ご飯だけ確保することにした。
キッチンが空くのを待つ間、2人がしたことといえば、、、やっぱり“こち亀”である。猛の笑いのツボは菜津子よりも多いらしく、3倍以上笑い転げている。ちょっと笑いすぎじゃないの?何がそこまでおかしいの?と思いながら、猛が正におなかを抱えて笑う姿を見て、更に笑ってしまう菜津子であった。
明日は必ず早く起きることを固く固く誓い、2人は漫画漬けの一日を終えた。 |
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